インドネシアの就労ビザ・KITAS【2026年版】RPTKA・E23・投資家ビザ E28A の関係
インドネシアで日本人が働くための許可は、会社が受ける「外国人雇用計画(RPTKA)」と、本人が受ける「就労ビザ・滞在許可(KITAS)」の2段構えです。旧制度の名前が今も多く出回っているので、現行の名前で整理しました。
最終更新:(制度は公式資料・法令で確認)· PT KAZENA GLOBAL BUSINESS
この記事の要点
- 会社が RPTKA(外国人雇用計画)の承認を受けることが、実質的な就労許可です。旧制度の IMTA は廃止されています。
- 会社は補償金 DKPTKA を1人・1か月 US$100、前払いで納めます。
- 就労ビザは E23。180日・1年・2年があり、政府手数料は700万ルピア(1年)など。申請するのは保証人である会社です。
- 投資家ビザ E28A は、本人の株式が100億ルピア以上の場合だけ。足りない取締役は E23 を使います。
- 永住許可(ITAP)への切替は、滞在許可を受けてから3年以上続けて滞在していることが条件です。
- 12か月のうち183日を超えて滞在すると、税務上の居住者になります。
まず用語を整理する
| 用語 | 意味 | 誰が受けるか |
|---|---|---|
| RPTKA | 外国人雇用計画。この承認が実質的な就労許可 | 雇う会社 |
| DKPTKA | 外国人を雇う会社が納める補償金(1人・1か月 US$100) | 雇う会社 |
| E23 | 就労ビザ(180日・1年・2年) | 働く本人(申請は保証人の会社) |
| E28A | 投資家ビザ(1年・2年)。本人の株式100億ルピア以上 | 投資する本人 |
| KITAS(ITAS) | 期限付きの滞在許可 | 本人 |
| KITAP(ITAP) | 永住許可 | 本人(条件あり) |
| IMTA | 旧制度の就労許可。現在は廃止 | — |
「C312」「C313」などのビザの名前は旧制度のものです。現在は就労が E23、投資家が E28A です。
就労の KITAS を得るまでの流れ
- 1
会社が RPTKA の承認を受ける
雇う職位と期間を労働省に申請します。この承認が実質的な就労許可になります(労働大臣規則2021年第8号)。
- 2
補償金 DKPTKA を前払いする
1職位・1人・1か月 US$100。1か月未満の雇用でも1か月分を納めます。
- 3
保証人の会社が就労ビザ E23 を申請する
入国管理局のオンライン申請(evisa.imigrasi.go.id)で、保証人である会社が申請します。必要書類に労働省の就労許可が含まれます。
- 4
発給から90日以内に入国する
ビザが出たら、90日以内にインドネシアに入国します。
- 5
滞在許可(KITAS)で滞在し、再入国許可で出入国する
再入国許可の有効期間中は、インドネシアから出て戻ることができます。
就労ビザの保証人は、実際に雇う会社です。申請も保証人のアカウントで行います。
期間と政府手数料
| ビザ | 滞在期間 | 政府手数料 |
|---|---|---|
| E23(就労) | 180日 | 5,250,000ルピア |
| E23(就労) | 1年 | 7,000,000ルピア |
| E23(就労) | 2年 | 9,500,000ルピア |
| E28A(投資家) | 1年 | 7,000,000ルピア |
| E28A(投資家) | 2年 | 9,500,000ルピア |
- RPTKA の期間は、6か月以下の一時的な業務なら最長6か月で延長できません。6か月を超える業務なら最長2年で、延長できます。
- 補償金 DKPTKA(US$100/月)は、ビザの手数料とは別に会社が納めます。
投資家ビザ E28A は誰が使えるか
投資家ビザ E28A は、保証人の会社の株式を本人が100億ルピア以上持っている場合に使えます。この額に届かない取締役・監査役は、職位に応じて就労ビザ E23 を申請します。
資本金の改正との関係
会社の最低払込資本金は2025年10月に25億ルピアへ下がりましたが、E28A の株式要件(本人100億ルピア以上)は変わっていません。25億ルピアで設立した会社の株主は、通常 E28A の対象になりません。「資本金が下がったので投資家ビザが取りやすくなった」という説明は誤りです。
株式の保有が一定以上の取締役・監査役・株主は、会社の RPTKA が不要になる場合があります(労働大臣規則2021年第8号第30・31条)。基準の額は別の法令で決まっているので、該当しそうなら専門家に確認してください。
より大きな投資をする人向けに、ゴールデンビザもあります。たとえば会社を設立するタイプ(E28B)は、90日以内に250万米ドル(5年)または500万米ドル(10年)の会社を設立することを約束するものです。
更新と永住許可
就労ビザ E23 は延長や別の滞在許可への切替ができ、手続きは保証人の会社が行います。長く住む場合、滞在許可(ITAS)を受けた日から3年以上続けて滞在していれば、永住許可(ITAP)への切替を申請できます。
KITAS で住む人の税金
インドネシアに住所がある人、12か月のうち183日を超えて滞在する人(連続でなくてもよい)、課税年度中に滞在して住む意思がある人は、税務上の居住者になります。判定の細則は2025年12月の PER-23/PJ/2025 で示されています。
居住者になると、個人の税務番号(NPWP)と個人の年次申告が関わってきます。日本側の税務との関係もあるので、日本とインドネシアの両方の税務に詳しい専門家に確認してください。
このページの立場
KAZENA はソフトウェアの会社で、税務コンサルタント・公証人・弁護士ではありません。このページは公開されている法令・公式情報と、私たち自身がインドネシアで会社を運営してきた経験をもとにした一般的な情報です。個別の判断は、資格を持つ専門家にご確認ください。 ビザの申請は、保証人である雇用主の会社が行うものです。KAZENA はビザの申請代行は行っていません。
よくある質問
IMTA はまだ必要ですか?
いいえ。IMTA は政令 PP 34/2021 以降廃止され、会社が受ける RPTKA(外国人雇用計画)の承認が実質的な就労許可になっています。
就労ビザ E23 の費用はいくらですか?
入国管理局の公式ページの政府手数料は、180日が5,250,000ルピア、1年が7,000,000ルピア、2年が9,500,000ルピアです。これとは別に、会社が補償金 DKPTKA(1人・1か月 US$100)を納めます。代行業者に頼む場合はその手数料がかかります。
資本金25億ルピアの会社をつくれば投資家ビザが取れますか?
通常は取れません。投資家ビザ E28A は、本人が保証人の会社の株式を100億ルピア以上持っていることが条件です。届かない取締役・監査役は就労ビザ E23 を使います。
KITAS はどれくらいで永住許可に切り替えられますか?
滞在許可(ITAS)を受けた日から3年以上続けて滞在していることが条件です。統合の誓約書や関係省庁の推薦状などが必要になります。
KITAS で住んでいると、インドネシアで税金を払いますか?
12か月のうち183日を超えて滞在する場合などは、インドネシアの税務上の居住者になります。日本側の扱いもあるため、両国の税務に詳しい専門家に確認してください。
出典
- 労働大臣規則 2021年第8号(外国人労働者の使用)本文 PDF
- 労働大臣規則 2022年第15号(補償金 DKPTKA)本文 PDF
- インドネシア入国管理局:就労ビザ E23
- インドネシア入国管理局:投資家ビザ E28A
- インドネシア入国管理局:ゴールデンビザ E28B
- インドネシア入国管理局 FAQ:ITAS から ITAP への切替
- MUC Consulting:税務上の居住者の新しい判定基準(PER-23/PJ/2025)
制度は変わることがあります。手続きの前に、最新の公式情報と専門家の確認をお願いします。
