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欄は隠したのに、欄を説明する1文が残っていた

2026年9月17日 · Taro(KAZENA代表)

フィリピンの帳簿に切り替えたテスト用の口座で、設定の画面を上から順に見ていたときのことです。faktur pajakの番号は16桁です、ハイフンを入れずに入力してください、と書かれた1文がありました。その文が説明している入力欄は、その画面のどこにもありません。欄のほうは正しく隠れていて、欄を説明する文だけが残っていました。

国ごとの出し分けは、6月にフィリピンを足したときに作ったものです。設定の税務の節には、インドネシアでしか使わない項目が4つあります。相手方の番号の形、faktur pajakの番号、電子インボイスの連番、そしてPKPかどうかの区分です。出し分けの条件は1か所にまとめて、どの項目がどの国に出るのかを、そこだけ読めば分かるようにしました。足したときには、口座の国を切り替えながら、4つとも出たり消えたりするのを目で確かめています。

ではなぜ、1文だけが残ったのか。あの文は、入力欄に付いている説明ではありませんでした。節の先頭に置かれた案内文で、節そのものは2か国のどちらでも出ます。税務の節には、インドネシアに関係のない項目も入っているからです。条件は欄に付いていて、文には付いていませんでした。囲いは、欄のすぐ外側を通っていたのです。

この1文が、読んだ人に何をさせるかを書きます。読み方は2つあります。ひとつは、この機能は壊れている、という読み方です。説明があるのに欄が無いのだから、出るはずのものが出ていないと考えます。もうひとつのほうが重い。自分はその番号を用意しなければいけないのだ、と考えて、自分の国には存在しない書類を探しに行きます。役所に電話をかける人もいるかもしれません。こちらの1文が、その時間を使わせます。

9月15日に、国で出し分けているところを全部数えました。11の画面に23か所ありました。そのうち3か所で、説明の文が条件の外に出ていました。1つは、データがまだ無いときに出る案内です。1つは、項目の横に小さく添えた補足でした。残りの1つが、最初に見つけたあの文です。欄そのものが漏れていた箇所は、ひとつもありませんでした。漏れていたのは、全部が文でした。

なぜこうなるのかは、作りを見ると分かります。条件はコードの中に書きます。文言は翻訳のファイルの中にあります。2つは別の場所にあって、翻訳のファイルを開いても、そこに国の話は1文字も書かれていません。6言語ぶんの同じ文が並んでいるだけです。書いている側は、その文がどの国に出るのかを、その場では見ていません。

直した形を書きます。節の案内文を、決め打ちの文字列で置くのをやめました。いまは、その節に実際に出ている項目から組み立てます。インドネシアの項目が1つも出ていない口座では、案内文も出ません。文が、自分の説明している相手がそこに在るかどうかを知っている状態にした、ということです。

テストも足しました。提供している2か国ぶんの設定で11の画面を描かせて、出てはいけない語が含まれていないかを見ます。22通りです。フィリピンの口座の画面に、faktur pajakやNPWPという語が一度でも出たら、そこで落ちます。見た目の確認ではなく、文字列の確認です。目で見て回る確認は、そのときは正しくても、次の変更で抜けます。

ここから先が、今回いちばん覚えておきたいところです。囲いは、機能そのものだけでなく、その機能について語る文にも要ります。空の状態に出る案内、項目の横の補足、エラーの文、入力欄に薄く出る見本の文字、ヘルプへのリンクの名前。どれも、そこに何かが在ると言っています。機能を消しても、それらが残っていれば、画面は在ると言い続けます。

私たちは、欄を隠せば仕事は終わりだと思っていました。画面を、操作できるものの集まりとして見ていたからです。実際の画面は、主張の集まりでもあります。押せるものと同じくらい、書いてあることが、この国ではこれが要る、と言っています。使う人は、押す前にまず読みます。

屋台の壁に貼ってあるメニューに、もう何か月も作っていない品が残っていることがあります。指すと、habis、と返ってきます。書いた人が嘘をついているわけではありません。品をやめたときに、紙を外す人がいなかっただけです。私たちの設定の画面は、あの紙と同じことをしていました。

念のため書いておきます。私は税理士ではありません。どの国でどの書類が要るのか、番号が何桁なのかは制度の側で決まっていて、変わっていきます。ここに書いたのは、制度の説明ではなく、こちらが画面の文を国で囲い忘れたという記録です。実際の手続きは、必ず専門家に確認してください。

お願いがあります。KAZENAの画面に、あなたの国には無い制度や書類の名前が出てきたら、教えてください。それは、こちらの文が囲いの外に出ているという意味です。欄が出ていないことには、私たちのテストが気づけます。文が残っていることには、読んだ人しか気づけません。

あなたの声を聞かせてください

KAZENAのアプリを使った感想、直してほしいところ、「こんな機能が欲しい」という提案——インドネシアやフィリピンの中小企業オーナーさん、フリーランスの方の声こそ、私たちが一番聞きたいものです。インドネシア語・英語のメッセージには、現地を知り尽くした仲間が応えます。また、KAZENA Booksはフィリピンとインドネシアでの展開がすでに決まっています。それ以外の国で一緒に展開してくださるパートナー企業様、システムのご購入をご検討の企業様も、お気軽にご連絡ください。新しいシステム開発のご相談もお受けしています。少人数のチームのため、すぐの着手をお約束できないこともありますが——日本品質(メイド・イン・ジャパン)のものづくりで、現地の商売に寄り添う開発を、一件ずつ丁寧に。

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