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「日本以外は0」と書いた1行が、仕入の税額を捨てていた

2026年9月10日 · Taro(KAZENA代表)

9月2日、月次の集計をテスト用の口座で見ていて、仕入税額の行が3か月続けて0になっているのに気づきました。0が正しい月もあります。税額の付かない仕入しかなければ0です。ただ、その口座にはfaktur pajakのある仕入が41件入っていて、税額の合計はRp 3,180,000ほどでした。集計の出し方を間違えていたのではありません。元になった仕訳に、税額が1件も入っていませんでした。

経路の違いでした。手で入れた仕訳は、税額が正しく分かれています。写真から読み取って保存した仕訳だけが、税込の金額を丸ごと費用に入れていました。同じ月の同じ口座の中に、税額を持っている仕訳と、持っていない仕訳が並んでいて、見分けるものは何もありません。どちらの金額も、紙に書いてある合計と一致します。

原因を書きます。読み取りの結果から仕訳を組み立てるところに、税額を分ける関数があります。もともと日本向けに書いたもので、税区分と税率から仮払消費税を出していました。インドネシアとフィリピンを足したときに、私はこの関数の頭に1行入れました。日本以外なら0を返す、と。そのとき、写真からの読み取りは日本の領収書しか通していませんでした。あとで書く、と思って入れた1行です。

その1行を入れたのは6月18日です。読み取りをインドネシアの帳簿でも使えるようにしたのは7月でした。つまり2か月半、この状態が続いていました。気づいたのは集計の画面を作っていたときで、偶然です。読み取りの確認画面には、そもそも税額の欄が出ていませんでした。0が入っているのではなく、欄がない。表示されていない値は、目で確かめようがありません。

何が起きるかを書きます。インドネシアでPKPとして登録している事業者は、売上に対するPPNから、仕入に対するPPNを差し引いて納めます。仕入の側が帳簿に残っていなければ、差し引かれないまま納付額が決まります。画面は止まりません。警告も出ません。数字は最後まできれいに揃っていて、合計だけが本来より大きくなります。

影響が出たのは、テスト用の口座と、私たち自身の帳簿だけでした。実際の申告に使っている利用者の口座は、まだありません。危なかった話として書けるのは、それだけの理由です。運が良かっただけで、こちらの仕組みが止めたわけではありません。見つけるのがあと1か月遅れていたら、この記事は謝罪から始まっていました。

ここからが、本当に直したかったところです。金額に触る間違いを見つけたときに何をするか、私たちは決めていませんでした。それまでは、直して、次の版に入れて、変更点に1行書く。画面の言葉を直すのと同じ手順です。金額の動くものを同じ棚に載せていたので、扱いの重さが、見つけた人の判断で変わっていました。

決めた手順を書きます。まず、いつからいつまでの、どの仕訳が影響を受けたかを数えて、一覧にします。直す前に作ります。直したあとでは、影響を受けた仕訳を見分けられなくなるからです。次に、その口座を使っている人に、こちらから知らせます。直りました、ではなく、この期間のこの仕訳には税額が入っていません、理由はこれです、という形で書きます。金額に影響のある発見では、直したかどうかより、どこがいくら動くかのほうが大事です。

過去の仕訳をこちらで書き換えるかどうかが、いちばん迷ったところです。計算し直せば数字は正しくなります。ただ、締めた帳簿の数字をソフトが黙って動かすのは、別の種類の事故です。決めたのは、一覧を出して、利用者が選ぶ形です。まとめて直す操作も付けましたが、押す前に、何件がいくら動くのかを先に出します。動かしたものは、あとから元に戻せます。

作りのほうも直しました。国ごとの分岐を、関数の中から外に出しました。税額をどう分けるかは、国ごとの表に書きます。日本、インドネシア、フィリピン。表に載っていない国が来たときは、0を返すのではなく、そこで止めてエラーにします。0は答えの顔をしています。答えのふりをする値を返さないことが、この直しのいちばん大事なところでした。

テストも足しました。同じ領収書を、写真から読み取った場合と、手で入力した場合の両方で保存して、出てくる仕訳が一致することを確かめます。これまでのテストは、それぞれの経路が単体で正しいかだけを見ていました。入口が2つある機能では、単体で正しいことと、2つが同じ答えを出すことは、別のことです。

気づいた日の午後は、ちょうどスコールでした。店先の軒下で30分ほど待つことになって、kopi susu gula arenを飲みながら、影響のある仕訳を数えていました。ジャカルタの午後の雨は、予定を止めるかわりに、時間をくれます。41件という数は、その30分で出したものです。

念のため書いておきます。私は税理士ではありません。仕入の税額を控除できる条件も、そのために必要な証憑も、制度の側で決まっていて、変わっていきます。ここに書いたのは、自分たちのソフトが税額を記録していなかったという不具合の記録です。実際の申告の判断は、必ず専門家に確認していただくようお願いします。

最後にお願いがあります。KAZENAの帳簿で、仕入の税額が入っていない仕訳を見つけた方は、直っているかどうかにかかわらず教えてください。こちらで数え直します。金額に触る間違いは、こちらが黙っている限り、使う人の側からは正しい数字にしか見えません。見えないものを教えてもらうためには、どこを見ればいいかを、まずこちらが書いておくべきでした。

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